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🌸眠くなるのはリラックスじゃない?-ストレスと身体の関係-

心と体の処方箋

ストレスが続くと、肩や首がこる、頭が重い、眠れない──

そんな症状を感じる人は多いのではないでしょうか。

でも、実は「ストレスで眠くなる」「お腹がゆるくなる」といった、

一見「リラックスしているような反応」も、

自律神経のバランスが乱れているサインかもしれません。

今回は、交感神経と副交感神経の関係をやさしく解説しながら、

ストレスで起こる身体の変化と、

その対処法についてお話しします。

🌿交感神経と副交感神経のバランスが心身を支えている

私たちの体には「自律神経」と呼ばれる仕組みがあります。

その中には、2つの神経がバランスを取りながら働いています。

①交感神経:活動モード(緊張・集中・戦う/逃げる準備)

②副交感神経:休息モード(リラックス・消化・回復)

本来は、この2つがシーソーのように切り替わることで、

体がスムーズに「がんばる」と「休む」を行き来できるようになっています。

しかし、ストレスが長く続くと、

このバランスが崩れてしまいます。

💥ストレスで「交感神経が働きすぎる」ときの症状

ストレスを受けた直後や、緊張が続くとき、

体は「戦闘モード」の交感神経が優位になります。

このときに起こる代表的な反応は──

心拍数が上がる、肩や首の筋肉がこる、呼吸が浅くなる、胃の働きが弱くなる、不眠、頭痛、イライラなどなど。

筋肉は収縮し、身体も心もずっと「ON」の状態です。

生きていく上で、この状態になることは自然で、必要なことですが、

長く続くと、エネルギーが枯渇してしまい、

ある日突然、身体が「もう動けない」とブレーキをかけます。

🌙「副交感神経が急に優位になる」ことで起きるサイン

長くストレスが続き、交感神経が優位な期間が続いてしまうと、

実際は仕事中だったり運動中だったりと、活動するべきとき(交感神経が優位になるべきとき)に、身体が限界を感じて急に休息モードに入ることがあります。

すると、今度は副交感神経が一気に働きすぎて、

こんな症状が出ることがあります。

急に強い眠気がくる、吐き気がする、お腹がゆるくなる、腹痛・下痢が続く 立ち上がるとフラッとする 力が抜けて、何もする気が起きない、などなど。

これは緊張のため身体中に巡っていた血のめぐりが

一気に突然、消化する働きを強めるために、

胃や腸などに集中することによって起きます。

一見「リラックスしている」ように思えても、

本来のリラックスタイムでないタイミングで、このようなことが起こった場合、

実はこれは自律神経がうまく切り替えられなくなってしまっていることが考えられます。

つまり、「がんばる」と「休む」のスイッチが壊れてしまい、

身体がうまく調整できないのです。

(参考)今回は身体的な視点からストレスについて話していますが、理論的に知りたい人はコチラをどうぞ→【医療福祉職のストレス理解】闘争‐逃走反応・一般適応症候群・タイプA行動パターンをわかりやすく解説

☕自律神経を整えるためにできること

🔹1. 「リラックスしよう」より日頃から「緊張しすぎない」ようにする

ストレスが大きい人ほど、「常に気を張っている」状態になりがちです。

詰め込んで頑張って、その反動で一気にリラックスをするよりも、

日常の中でこまめに緊張をゆるめる意識を持ちましょう。

深呼吸を3回する、肩を回す、5分だけ目を閉じる、あたたかい飲み物をゆっくり味わう などなど

少し時間とお金に余裕があれば、マッサージなどに行くのも一つの方法です。

「整えよう」と頑張らなくて大丈夫です。

「小さなゆるみ」を積み重ねるだけで、

身体は安心して活動を続けることができます。

🔹2. カフェインを控える

ストレスで交感神経が高ぶっているときに、

カフェインを摂ると、さらに緊張状態が強まります。

そのため副交感神経が優位になろうとする時に、

反動で副交感神経が一気に出てきすぎてしまい、

吐き気や下痢、腹痛を引き起こしやすくなります。

一方で、副交感神経が優位になりすぎているときには、

心拍や血圧の変動が大きくなり、

身体がだるく感じることも。

自律神経が弱い人や、精神的な疾患のある人はカフェインを避けた方がいいと言われている理由がここにあります。

私自身も、カフェインをとると、一気に吐き気、倦怠感、下痢が起きてしまいます。(コーヒーや緑茶の香りは大好きですし、味わいたいんですけどね・・・)

ストレスを感じやすくなっている時や、

ストレスに弱いと感じている人は、

・カフェインレスコーヒー

・ルイボスティー

・カモミールティー

など、やさしい飲み物を選ぶのがおすすめです。悩んだら白湯からはじめてもいいでしょう。

🔹3. 朝日を浴びて、体内時計を整える

朝の光は、自律神経をリセットしてくれる自然のスイッチです。

起きたらまずカーテンを開けて、

1分でもいいので外の光を浴びてみましょう。

それだけで、交感神経と副交感神経のリズムが整いやすくなります。

🌼まとめ:身体のサインを「我慢しない」

突然の下痢や眠気、だるさは、

「体が限界を伝えてくれているサイン」の可能性あり!

自律神経の乱れは、身体と心のどちらか一方を整えるだけでは改善しません。

「頑張りすぎず、緊張しすぎず」。

どうか、自分の身体からのサインを無視せず、

やさしく受け取ってあげてくださいね🌿


🪞あなたが感じたことのある「ストレスのサイン」はありますか?

よければ、Xで教えてください🩵

→ 社会福祉ナースX http://x.com/shakai7nurse

次回の記事では、

「何もしないことの大切さ」についてお話しします。

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